第2回受賞者

内閣総理大臣賞

ナノサイズ微細粒子で、高機能厚板の連続鋳造を革新
建築や産業分野などになくてはならない厚鋼板。その母材であるスラブは、溶かした鉄を鋳型に流し込み、そこからローラーではさまれた「道」を通しながら徐々に冷やす「連続鋳造法」によって生産されるのが普通だ。しかし、鋼種によってはこの過程でスラブの表面にひび割れが生じるため、これを削り取る工程が必要だった。
同社の総合技術研究所製鋼研究開発部は、不可避だとされてきたこのネックの解消に挑戦。スラブを急速に冷やした後に再加熱するSSC(Surface Structure Control Cooling)法を開発し、ひび割れの問題を解決した。スラブの検査、手入れの工程がまるごと省けるため、溶接用の高品質厚板ノリードタイムは3、4日も短縮。効率生産に大いに貢献している。

(住友金属工業(株)総合技術研究所 製鋼研究開発部 主任研究員 加藤徹さん

受賞者の声
受賞者(代表) 加藤 徹(代表)、伊藤 義起、山中 章裕、馬場 宣彰
所属企業等
●住友金属工業(株)
連続鋳造における「SSC方」技術と表裏一体の、ミクロ組織制御を考慮できる割れの評価試験法も独自に開発している
【大阪市中央区】
●(株)住友金属小倉
●住友金属工業(株)

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